首都圏の食品関係者が、とやまの逸品を堪能!
「とやまの食材フェア〜とやまの逸品をお披露目〜」開催

2024年1月19日(金)、「築地魚河岸スタジオ」にて、富山県の食材を紹介するイベントを開催しました。
都内を中心に食に関わるバイヤー、仲卸、飲食店、メディア関係者30社を招待し、富山ならではの商品やこれまで全国展開されていない優れた食の逸品等を紹介しました。また、日本料理の名店「恵比寿 笹岡」の笹岡隆次シェフに富山県の食材を使用したオリジナル料理を開発いただき、参加者の皆様に実際にご試食いただきました。富山の食の魅力を堪能する一日を、レポートします。

プログラム1.富山の逸品紹介
プログラム2.とやま食の魅力トークセッション
プログラム3.富山の逸品試食会

試食監修

『恵⽐寿 笹岡』 主⼈ 笹岡隆次(ささおかたかつぐ)

1980年に⾚坂の料亭「⻑⾕川」に⼊店。
1984年より⾚坂の料亭「川崎」出⾝の吉原綾⼆⽒に師事、吉原⽒の師匠が北⼤路魯⼭⼈の孫弟⼦だった事から吉原⽒、笹岡と続く魯⼭⼈直系弟⼦となる。
1997年、恵⽐寿に「⽇本料理 笹岡」を開業、オーナーシェフとなる。
1998年10⽉、料理の鉄⼈に出演。「舞茸対決・和⾷VSイタリアン」にて勝利。

プログラム1.富山の逸品紹介

はじめに富山県農林水産部 津田部長が、「標高3000m級の立山連峰から水深薬1000mの富山湾まで、高低差4000mがもたらす富山の豊かな自然の恵みを加工した逸品の数々を知っていただき、ご参加のバイヤーの皆様も生産者と消費者を結びつけるという形で、富山県の生産者を支援いただければ誠に嬉しい」との挨拶を述べたました。
次に、富山県漁業協同組合連合会・販売課長の安吉孝士さんと、県内で有機農法によるお米や野菜づくり、平飼いによる養鶏などを行っている有限会社土遊野(どゆうの)の代表・河上めぐみさんが、生産者の立場から富山の食材の魅力について紹介しました。

■希少性と富山の食文化が持つストーリーで、富山のさかなをPR
(富山県漁業協同組合連合会 業務販売課長 安吉 孝士さん)

首都圏の飲食店に対する水産加工品の販売や、ブランド推進を担当する富山県漁業協同組合連合会の安吉課長から、日本列島の中心に位置し、独特な地形が育む富山湾の豊富な魚種について紹介。
「紅ズワイガニやバイ貝、ウマヅラハギをはじめ約500種類もの魚が獲れると言われています。一方でほぼすべてが天然魚であるため、漁獲量は日本国内の1%以下で推移しています」と富山の漁業の特徴について話しました。
一方で、これらをプラスに転換したブランド展開に取り組んでいるとも・・・「希少性と富山ならではの魚食文化が持つストーリー性を活かしたPRを展開。また、富山のブリ、ホタルイカ、シロエビを『富山県のさかな』に選定するとともに、ベニズワイガニを『高志の紅ガニ』と名付けブランド化に取り組んでいます」と語り、採用検討をアピールされました。

■つくり手の想いがブランドに。農家を育てるのは、食べ手・つなぎ手の皆さん
(有限会社土遊野 代表 河上 めぐみさん)

富山市の中山間地で、棚田での有機米栽培や平飼いによる養鶏などを行う土遊野の河上代表は「にわとりが卵を産むところを見たことがありますか?」と投げかけ、消費者と生産者に大きな距離がある日本の食に関する現状を指摘しました。続いて、「農業は、食べ手・つなぎ手の方がいてこその仕事」と、“つなぎ手”としてのバイヤーとの意思疎通の重要性について語りました。
「“食べ物”には、必ずその後ろに生産者がいます。今の農業の現場には、強い思いを持った人しかいません。ぜひ、その思いに、想いを馳せていただければ、それが間違いなくブランドになっていくと考えています」と訴え、最後に、自身の農産品づくりに、つなぎ手であるレストランシェフの要望やアドバイスが大きく影響した経験談を踏まえながら、「農業を盛り上げていくのは農家の頑張りだけでなく、食べ手・つなぎ手の力がなによりも重要です。富山にはすごく魅力的な生産者しかいません。ぜひ皆さんと一緒に農業を育て、盛り上げていけたらと思います」と、富山の農業・農産品への熱い想いを参加者へ届けました。

プログラム2.とやま食の魅力トークセッション

「とやま食の魅力トークセッション」では、昨年秋に富山県内のさまざまな食の生産現場を視察された「恵比寿 笹岡」の笹岡シェフと、視察に同行した富山県漁業協同組合連合会 安吉課長がトークを行いました。

■とやま食材ツアーで出会った富山の食・人・ポテンシャル

これまでも富山の食材を利用されてきた笹岡シェフ。最初に本イベントでのメニュー開発に向け、生産現場を実際に視察され、そこで出会った生産者・食材の思い出についてお話しいただきました。
「新湊漁港の昼セリでは、ベニズワイガニの真っ赤に並んでいる光景を実際に見ることができました。壮観でした!」「シロエビのむき身は約10年前から築地に盛んに入るようになり、以来ずっと使っていますが、今回その生産現場を視察できました。一つひとつ手作業で頭を取って尻尾を取ってきれいに並べていくんです。白に近いピンク色のむき身が実に美しかった。一つひとつむき身を手で剥くという作業は大変なので、商品開発してくださった方に感謝しています」と、普段なかなか見ることのできない生産現場での興味深かった思い出について語りました。

また、「富山の食」の市場におけるポテンシャルについての質問には「富山の人に聞くと、何にもないって言うんですよね。でも実際は富山にしかないものが多い。ホタルイカもシロエビも富山の名産ですよね。一目で分かる大ぶりのホタルイカと言えば富山ですし。また、昆布の加工品も昔から使わせていただいています」と料理人の視点から富山ならではの魚種や食文化について非常に魅力を感じるとお話にされました。サービス旺盛な笹岡シェフのトークに会場が笑顔に包まれたひととき。シェフから語られた富山の食材の魅力は、参加者の方々に強く刻まれていました。

トークセッションの様子

視察の様子(2023年9月 新湊漁港にて)

プログラム3.富山の逸品試食会

■富山の食材の美味しさを生かした“笹岡シェフオリジナルメニュー”を堪能

笹岡シェフが開発した料理を、参加者の皆様に試食いただきました。素材本来の美味しさを追求する料理人、笹岡シェフならではの見事な料理の数々を、シェフのコメントと参加者の声にて紹介します。

料理名
前菜 里芋田楽味噌かけ、甘エビ昆布〆を添えて
刺身 鰤昆布〆、あま干柿みぞれ酢かけ
焼物 富山和牛炙り 千切り人参、百花蜜かけ
煮物 富山牛しぐれ煮 水菜のお浸し
食事 ベニズワイガニの炊き込みごはん 半熟卵添え

試食後に笹岡シェフは「お芋はお芋らしく、カニはカニらしく。どの食材もその食材らしさがしっかりしているところが、富山の食材の良さだと思いました。生産者の方々が作られた素直な良い食材を皆さんも一緒に広めてくださるといいなと思っています」と語りながら、参加者の皆様と和やかな時間を過ごされました。

■県外初出品の商品など、富山の“食の逸品”を紹介。

県外での出品が初お披露目となる野菜をはじめ、農林水産加工品の数々の展示・ご試食も実施。また、米どころ富山が自信をもっておすすめする日本酒やワインなど地酒などの試飲も行いました。

「富山の食材は素晴らしいと思いました。さらに有名な料理人の方が精魂込めて作ってくださったお料理を食べられたこともありがたかったですね」
「富山の魚の特徴を生かして、種類の多さに特化したようなプロジェクトが立ち上がると面白いかもと思っています」
「富山の珍しい食材、また生産者の方々の思いを知る機会になり、すごく勉強になりました」など、参加者の皆さんからは、大いに好評をいただきました。

「とやま食材マッチングサイト」は、富山の農産・水産・林産品及びその加工品を生産される方々と食に携わる皆様を結ぶマッチングサイトです。今回紹介した商品の一部をはじめ、多数の商品が紹介されており、このサイトでしか出会えないものばかりが出品されています。ぜひご登録いただき、今後のご商談にご活用ください。