にんじん
- 旬の時期
- 秋
にんじんは、県の1億円産地づくり事業の戦略品目の1つとなっています。栽培では、は種から収穫まで全ての作業を機械で行う機械化一貫体系が確立しており、県下全域での生産拡大に取り組んでいます。
富山県では、全国的にも珍しく水田で栽培しており、にんじんのオレンジ色が鮮やかで表面につやがあるのが特徴です。
作型は、夏まき秋冬どりを中心に、一部は「カンカンにんじん※」としても出荷されています。
※カンカンにんじん
冬の寒さで美味しくなるメカニズムを利用した「とやまのカン(寒)カン(甘)野菜」の1つ。雪の下にすることで旨みや甘味が増すとともに、ニンジン臭さが和らぎマイルドな味になります。
新川だいこん
- 旬の時期
- 10〜12月
大きな根と書く「大根」は、文字通り「根」の部分が肥大化した野菜です。根は土の中の養分を吸い上げるために「ひげ根」を伸ばし、これを取りのぞいた跡がくぼんで見えるのが一般的です。ところが、主に魚津市内で作られる「新川だいこん」は、「ひげ根」をほとんど伸ばさないため、表面のくぼみがなく、つるつるの白い根を真っすぐに伸ばします。まるで女性の肌のようにすべすべで、キメが細かいことから「美人だいこん」と呼ばれて親しまれています。
新川だいこんが美人肌に育つ理由は、その栽培方法にあります。肥料は土全体ではなく、根が伸びる先の深い部分にだけ施されるのです。そのために「ひげ根」が伸びず、真下にある肥料に向って真っすぐに成長します。1カ所から肥料を吸収するため、栄養がまんべんなくいきわたり、細胞の組織が均等になるため、キメがそろってくぼみのない、美しい大根に育つというわけです。
ベニズワイガニ
- 旬の時期
- 9〜5月
9月1日、ベニズワイガニ漁が解禁されると富山湾の沖合いでは、直径が1.5mある鉄製の重い「カニカゴ」が、ひとつの漁場で何百個も沈められます。水深800~1500m付近に沈められたカゴが再び引き揚げられるのは2~3日後。仕込まれた餌を求めてカゴに入ったベニズワイガニは深海から一気に漁船へ引き揚げられます。浜へ揚げられたベニズワイガニは水分が抜けないように甲羅を下にした仰向けの状態で並べられます。全身に帯びた朱色は、熱を通すとさらに鮮やかさを増し、紅葉よりもひと足早く、鮮やかな紅色で秋の到来を告げます。
冬の味覚の代表格とされるカニですが、ベニズワイガニは水温がほとんど変化しない水深400~2700mの深海で生息します。この海域の水温は0.5~1.0度程度。水深200~600mに生息するズワイガニに比べて殻が柔らかく、水分が多く含まれるのは、水圧が高い深海域に生息するためと考えられます。水分が多く、身が柔らかいことから、ズワイガニの代用品として扱われる時代が長く続きました。しかし、最近では、肉厚で身離れがよく、甲羅の味噌がとろけるように美味しいと、人気が高まっています。
こまつな
- 旬の時期
- 5〜2月
サラダや中華料理などの食材として人気のこまつな。カルシウムやビタミンなど栄養価の高い野菜としても注目されています。
富山では、甘みを増した寒締めこまつなも。出荷量は多くありませんが市場を通じて県内で販売されています。この時期だけの菜っ葉の肉厚さや甘さをご賞味ください。
りんご
- 旬の時期
- 8〜1月
富山県内では、加積りんご産地をモデルとして、各地で新たなりんご産地が誕生しました。平成28年度は、栽培面積(結果樹面積)94haで1,185トンが収穫されています。いずれの産地も「ふじ」栽培が主体で、年間収穫量の75%を占め11月上旬から収穫がはじまります。富山県産「ふじ」の特徴は、「高い糖度と程よい酸味」、「果汁が多くジューシー」、「シャキシャキした歯ざわりのよさ」にあり、たいへん好評を得ています。
西洋梨(ラ・フランス)
- 旬の時期
- 11~12月
立山町のラ・フランスは、白岩川の清流が中央を流れる棚田が広がる中山間地域で栽培され、人工授粉や摘果、残した果実全てに袋がけなど、作り手が手間ひまを惜しまず丁寧に育てています。
ラ・フランスは、特有の芳香と濃厚な甘みが特長の高級果物で、収穫から常温で2~3週間ほど熟成させると食べごろになり、豊富な果汁と滑らかな舌触りの果肉が楽しめます。
そんな果汁100%のジュースは、飲む果実ともいえるほど濃厚で、そのまま飲んでもソーダやお酒で割っても美味しくいただけます。