グルメ特集

Vol.28

とやまの郷土料理を伝える 「伝承の匠」 ・第2弾

豊かな自然に恵まれ、長い歴史のなかで多彩な食文化が育まれた富山県。
富山の食の魅力を県内外に発信するため、卓越した技能を有し、
普及活動を行える方々を「とやま食の匠」として認定しています。
今回はその3部門ある中のひとつ「伝承の匠」として活躍する方のお話や、
伝統ある富山の郷土料理についてご紹介します。

「とやま食の匠」 制度とは?

とやまの食に関する卓越した知識と技能を有し、その普及活動を積極的に行える個人や団体を「とやま食の匠」として認定する制度です。「特産の匠」「伝承の匠」「創作の匠」の3部門に分けられ、講習会やイベント等を通じて、「とやまの食」の魅力を県内外に発信していただいています。
「食の匠」派遣には助成制度があります。学校・地域でご活用ください!
詳細はこちら

「伝承の匠」紹介

「伝承の匠」・昆布巻き くろべ漁業協同組合 女性部 松野 勢津子さん
郷土料理「昆布巻き」
じっくり煮込んで冷まして4日間。
冬に食べたい、ふるさとの味。
自家製の昆布巻きは、4日間もの時間をかけて、ゆっくり丁寧に味を染み込ませて作ります。
じっくり煮て冷ましてを繰り返すことで昆布も柔らかくなり、各家庭のお好みの味わいに。
定番人気のニシンはもちろんですが、ニシンの代わりにたらこや鮭、お肉などの
斬新なアレンジレシピを試してみるのもおすすめです。
お正月だけではなく、
昔から親しまれてきた食べ物。
今ではお正月のおせち料理には欠かせない昆布巻きですが、黒部市では冬になるとよく食べられる馴染み深い食べ物でした。当時は北前船を使い、春には北海道へ出稼ぎに行っていた人々が、冬になると採れた昆布やニシンを持ち帰り、ぶつ切りにして煮込み、数日に分けて食べるような伝統的な冬の保存食でした。北海道の厳しい冬に採れるニシンは貴重な食料であり、昆布は昔から縁起の良い食べ物として、今でも結納のお祝いや建前式のお供え物として用いられています。そんな縁起の良い食材を組み合わせた昆布巻きは、新しい年を迎えるのにぴったりな料理なのでしょう。
美味しい昆布巻きは、
ゆっくり煮込んで冷ます。照りは水飴で。
まず、ニシンは巻きやすい大きさに切ります。昆布は横に均一な幅で切り揃えて、1枚巻くのに2、3枚の昆布を重ねて横巻きにします。煮ると昆布が膨らむので、かんぴょうは少し緩めに余裕をもって結び、結んだ何本かをお鍋に入れましょう。
「1番のポイントは、たっぷりの水で煮ることですね。温めては冷まして、ゆっくり味を染み込ませるで、美味しくなります。」と松野さん。
「あと、砂糖は味を確かめながら、少しずつ入れてください。初めにいっぱい入れると、煮ていくうちに味が濃くなるので、少し控えながら、最後に味を整えるのも作るときのコツですね。」と松野さん。
煮込んだ最後には水飴で照りをつけるそうで、水飴だとみりんよりもきれいに照りがつくそうです。

INTERVIEW
「伝承の匠」・くろべ漁協女性部を代表して
松野 勢津子さんに、インタビューを行いました!

活動への想い

最近では、昆布巻きは作らないで買っていると言われる方も多いんですね。でも、それで料理教室でいっしょに作ってみたら『やっぱり作ったら、美味しいね。』とか『今度からお正月には作ってみますね』とか、皆さん言ってくださいます。」と松野さん。
くろべ漁協女性部では、昆布巻きの作り方教室や魚のさばき方教室を開催したり、黒部の名水マラソンで蟹汁を出したり、富山駅前のシックでは毎年お正月前の12月に昆布巻きの作り方教室を開催されるなど、昆布巻きだけでなく、幅広い年代・地域で富山の食の魅力について発信されています。

最近の活動状況

毎年10月 魚の駅 イベント
毎年5月頃 黒部名水マラソン
毎年12月頃 富山駅前CiC おせち料理の昆布巻き教室
毎年・毎月 魚のさばき方教室
依頼での開催 富山大学 昆布巻きの作り方教室
黒部商工会議所 イベント
郷土料理への想い
むかし、くろべ漁業協同組合の組合長を主人がやっていたんですけど、その時にくろべの漁業関係の方から「女性部で活動してみない?」と言ってもらったのがきっかけで、この活動を始めました。
昆布巻きはなんと言っても、昆布とニシンのコラボが、本当に美味しいですね。それじゃないとダメって言われる方もいるくらいだし、私にとってニシンは昆布巻きの絶対王者って感じですね。でも、最近はたらことかしゃけとかアレンジで楽しまれる方も増えているので、皆さんの好みで昆布巻きを楽しんでいただけたらいいのかなと思います。
コロナ禍で、最近ではこういう料理教室やイベントはすごく減っちゃいましたけど、昆布巻きのことや作り方は、たくさんの人たちに知ってもらいたいですね。こういうのがあるんだなと知ってもらうことが大切だと思うんです。
今後は料理教室ができれば、女性部の先輩方から教えてもらったことを皆さんに伝えていきたいですね。機会があれば私たちが作った昆布巻きを食べてもらったり、年に一度は、お正月に向けて各ご家庭で昆布巻きを作っていただけたら嬉しいです。」
今回のインタビューを通じて、昆布巻きの魅力や、
その味を守り続けている方々の取り組み・想いを知ることができました。
地域の「伝統の味」をぜひ感じてみてください。

伝承料理のレシピ紹介

【黒部市】昆布巻き
北前船により北海道から昆布やニシンなどの産物が多く運ばれてきた。身欠きニシンを昆布で巻いて、しょうゆ味でゆっくり煮込んだ昆布巻きは県民に親しまれている味。
レシピ詳細はこちら

TOYAMAの食ネタ

「越中とやま食の王国フェスタ2022~冬の陣~」

越中料理と地酒を楽しむフェアin黒部

富山の冬の食材をふんだんに盛り込んだ
ホテルオリジナルの越中料理と、県内酒蔵の地酒が楽しめる、
期間限定の特別フェアを開催します!!

日時 令和3年1月23日(土)~ 2月14日(日)期間中先着200食限定
場所 ホテルアクア黒部1階アクアテラスVIELLE、満時家
(黒部市天神新353-1)
http://www.aqua-kurobe.jp/
参加費 7,000円/名(税込)
特典
  • ・県内酒蔵の新酒(300mlまたは270ml瓶)1本進呈
  • ・黒部産いちご1パック&黒部産果実のジャム
  • ・「宇奈月・くろべ食べ歩きクーポン」
  • ・「富富富」のお土産付き
  • ・抽選で黒部や富山の特産品が当たるアンケート
参加方法 利用日の3日前までにホテルアクアへご予約ください。
TEL.0765-54-1000

※ご来場の際は、新型コロナウイルス感染防止対策にご協力をお願いします。
感染リスクを下げながら会食を楽しむ工夫を実践しましょう。
詳細はこちら
https://shoku-toyama.jp/information/festa2022winter/

楽天市場・越中とやま食の王国
オンラインショップ

期間限定!富山県ならでは商品が
全品送料無料!!
新型コロナウイルス感染症の影響を受けている県内農林水産漁業者や食品製造業者を応援するため、
楽天市場・とやまいきいきmarket内に「越中とやま食の王国オンラインショップ」を開設しました。
富山県の特産品を送料無料にて販売中です。
ぜひご利用ください!!
越中富山食の王国
オンラインショップ
問合せ先 富山県いきいき物産(株)とやまいきいきマーケット事業部
TEL:076-444-7137
E-mail: