富山のさかながうまい理由
漁場が“すぐそこ”だからおいしい!
海とまちの距離が近いため、鮮度が飛び抜けていいことが富山湾の魚の特長です。
そこで漁獲された魚たちは、早朝に水揚げされ、新鮮なまま出荷されるので、
富山では、活きのいい魚を「その日のうちに」食べることができるのです。
「天然のいけす」富山湾
日本近海には約3,400種の魚がいて、そのうち日本海には約800種、
立山連峰の標高は約3,000m、富山湾の水深は約1,000m。
この4,000mもの高低差が、富山湾のお魚のおいしさの最大の秘密。
大自然の滑り台のような高低差のおかげで、立山連峰の森の成分と酸素をたっぷり含んだ水が富山湾に注ぎ込んでいます。
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食事がいい!
富山湾は、温暖な対馬海流と年間を通じて水温1~2度の冷たい海洋深層水が層をなしています。そこには魚の餌となるプランクトンが豊富に存在し、おいしい魚が育つのです。
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水がいい!
富山湾には、大小の河川と北アルプス・立山連峰からの伏流水が1年中、注ぎ込みます。この水で新鮮な酸素と栄養が補給され、魚たちの環境は、いつも快適そのものです。
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住まいがいい!
富山湾は大陸棚が狭く、1,000mを超える海底谷が海岸近くまで迫っています。藍瓶(あいがめ)と呼ばれる16もの海底谷があり、魚たちの格好の住まいになっているのです。
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しつけがいい!
日本海の複雑な潮流、激しい波浪を乗り越えてきた富山湾の魚たち。適度に鍛えられ、身が引き締まり、ほどよく脂がのっています。
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技術がいい!
例えば、ひみ寒ぶりは、獲ってすぐに氷水に入れる“沖締め”という技法により、抜群の鮮度を保ちます。常に最高の状態で市場に出荷しています。
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歴史がいい!
富山は定置網漁業の発祥地のひとつとされています。食生活においても漁獲される多様な魚種をおいしく食べる工夫が暮らしの中に溶け込んでいます。
富山のさかなの旬
特別なおいしさを普通に楽しめる、
それが富山の日常です。
「富山の人は魚に対して舌が肥えている」と、他県の人から聞くことがあります。
それもそのはず、スーパーマーケットの魚売り場に、「朝獲れ」のラベルを貼った魚や切り身が並んでいるのが富山の日常。 こんな「特別なおいしさ」を毎日味わえるのが富山の食文化。本当はとっても贅沢なことと言えるかもしれません。※主なさかなが盛んにとれる時期。この他にもおいしいさかながたくさんあります。
富山湾ならではの珍しいさかな、特徴的なさかながいっぱいだよ。
お刺身もおいしいし、煮たり焼いたり揚げたりしてたべるのもgood!
素材がいいから、どんな食べ方をしてもおいしいよね。
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富山湾の神秘ホタルイカ
富山湾の春のホタルイカは産卵中だから、身が大きく、つやがあって、丸々と太っておいしいんだ。コリコリとした食感で、甘みもあるんだよ。
- 主な料理
- 酢味噌和えや沖漬けなど
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富山湾の宝石シロエビ
水晶のように透き通った美しさから「富山湾の宝石」って呼ばれてるんだ。お刺身はトロリとした舌ざわりでおいしいし、揚げるとサクサクしてて香ばしいよ。
- 主な料理
- お刺身や唐揚げなど
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うまさ・幸せ倍の縁起物バイガイ
富山湾では4種類のバイガイが水揚げされるよ。シコシコした歯ごたえが楽しめて美味。富山では縁起物として、おめでたい宴席などにもよく使われるんだよ。
- 主な料理
- お刺身や煮付けなど
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清流の女王アユ
海と川の清流で育ち、夏、秋の食卓を飾るアユ。富山湾から遡上する天然の鮎は川の流れの速さに鍛えられてるから、身が締まってて、すっごくおいしいんだよ!
- 主な料理
- 塩焼きや天ぷらなど
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富山湾の朝陽紅ズワイガニ
富山湾特有の深海に生息し、身はジューシーで甘く、特に甲羅の中のミソのとろけるようなおいしさは絶妙だよ。茹でると紅色がもっと鮮やかになるよ。
- 主な料理
- 茹でガニや酢の物など
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コラーゲンたっぷりの珍味ゲンゲ
富山湾の奥深くに棲む深海魚なんだ。全身を覆うゼラチン質にはコラーゲンたっぷりで、女性にも大人気。食感もプリプリしてておいしいんだ。
- 主な料理
- すまし汁や一夜干しなど
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富山湾の王者ブリ
なかでも「ひみ寒ぶり」は、全国的にも有名な最高級ブランドなんだ。脂がのりキリッとした食感と、深くまろやかな味わいが特長だよ。
- 主な料理
- お刺身やしゃぶしゃぶなど
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愛嬌あふれる冬の味覚ウマヅラハギ
馬みたいに愛嬌のある顔立ちの「ウマヅラハギ」。身はプリプリで歯ごたえがあって、肝には濃厚な旨味がたっぷり。フグにも匹敵する味わいって言われてるんだ。
- 主な料理
- お刺身(肝和え)やお鍋など
持続可能な、富山のさかな
サステナブルな漁業の推進
水産資源の減少等により、我が国の漁業生産量が減少傾向にあるなか、
富山県においても、サスティナブルな漁業を目指して、漁業者の皆さんが、適切な資源管理を進めています。
定置網漁
「定置網漁」は、富山湾の漁獲量の8割を占めており、ブリ、ホタルイカ、スルメイカ、アジ、サバ、イワシなどが漁獲されています。
富山湾が定置網漁の発祥地の一つとされ、環境に優しい取組みが行われています。
特長
- 沿岸に網をしかけ、魚がくるのを待って網に入ってきた魚を獲る「待ち」の漁法であり、魚を獲りすぎることがないこと
- 富山湾の定置網漁のほとんどは漁港から4km、20分程度と近いことから、漁船の燃料使用量が少ないこと
- 網目の大きさで対象魚を決め、小さい魚まで獲らないこと
シロエビ漁(小型底びき網漁)
シロエビ漁では、漁業者が自主的に一日の曳網回数や出漁日数の制限などの資源管理に取り組んでいます。
特に、新湊地区においては、漁業者同士の過度な競争を抑えながら十分な水揚げを効率よく確保し、さらに資源保護や再生産を促すため、2チームに分かれて日ごとに操業する輪番制を導入し、水揚げ金額を全員で頭割りする「プール制」を実施しています。
これらの成果もあり、2007年以降、減少していた漁獲量が、近年は増加しています。
紅ズワイガニ漁(かにかごなわ漁)
紅ズワイガニが漁獲できる大きさ(甲幅9cm超)になるまでには、生まれてから9年以上もかかります。
このため、その資源を守るため、漁業者は、漁具の網目拡大や、漁獲上限の設定などの資源管理に取り組んでいます。
新幹線で“すぐそこ”の富山へ
身近になった富山県
北陸新幹線が開通し、富山と東京が2時間で行き来できるようになりました。
富山湾は多種多様な魚が四季を通して獲れる水産資源の宝庫。ずっと身近になった富山に新鮮でおいしい魚を食べに来てください。
「富山湾」はユネスコが支援する
「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しています。