富山の食材
春キャベツ
生活に浸透した春キャベツ
今や日本全国で生産され、1年を通じて市場に出回るキャベツ。一口にキャベツといっても様々な種類があることをご存知でしょうか。球内が真っ白で偏平な形をしたものが冬キャベツ。春キャベツ以外のほとんどが、このキャベツです。また、形が丸く巻きのかたいグリーンキャベツ、赤紫色でやや苦味のある紫キャベツなど様々なものがあります。
キャベツの収穫は1年に3回
本県では春キャベツの他に4月上旬に定植し6月に収穫、また8月下旬に定植し10月に収穫するものがあります。
JAいみず野管内のうち大門、大島、小杉地区は、集落営農の組織づくりが他に先がけて進んでおり、農業に取り組む担い手が多い地域です。平成13年頃からキャベツの出荷がはじまり、現在では10余りの集落営農が1年を通じてキャベツを作っています。県内ではじめてキャベツの苗の自動定植機を導入するなど、精力的な活動が見られる地域です。
JAいみず野では、キャベツを枝豆やブロッコリー等と並ぶ最重点作物と位置づけ、定植時期や作付け品種の調整によって、年間を通じて出荷できる体制づくりを目指しており、近年では、 加工用の秋冬どりキャベツの作付けが増加してきています。
キャベツの生育と越冬
市場で春キャベツと呼ばれるものは、毎年10月下旬から11月初めに定植し、翌年4月下旬から5月にかけて収穫、出荷するものです。雪の下で寒い冬を越し、春の雪解けと共に生長する春キャベツは、甘さとやわらかさが増しています。また、雪の下で生長するため、病害虫を防ぐための農薬散布や除草作業が少なくて済みます。
また雪の下で生長する春キャベツは、冬の積雪や天候によって生長が悪くなったり欠株するおそれもあり、収穫量が安定しません。
胃腸に効くキャベツの効能
キャベツは、人参やピーマンといった有色野菜と比べてβカロテンの含有量が少なく、栄養価が劣ると言われてきました。しかし、ビタミンCが非常に多いことがわかり、その効能が見直されました。また、ビタミンUという胃腸の働きを助ける成分が多く含まれます。これは胃散の分泌を抑え、胃腸の新陳代謝を活発にして、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を治りやすくすると言われます。
DATA
旬の時期
- 1月
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 7
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
主な生産地
- 射水市
【射水市】尚和 清信(しょうわ きよのぶ)
春キャベツ
葉の巻きがふっくらでやわらかく、かつ重量も十分にある春キャベツの卓越した高い栽培技術を有し、常に情熱を持って、品質と生産量の向上に努めている。
さらに、出荷組合内で長年要職を務め、産地の維持と生産販売体制の構築に中心的な役割を果たし、市場での単価を高めるため早期出荷を試み、地域の模範となっている。