グルメ特集

Vol.26

味わおう!富山のエゴマ 味わおう!富山のエゴマ

スーパーフードとして注目されている「エゴマ」が、富山県内各地で生産されています。
エゴマを使った商品も次々と誕生し、その利用方法なども広がってきています。
ぜひ、お試しください!

エゴマの特徴 エゴマの特徴

シソ科の一年草であるエゴマは、インドや中国が原産と言われています。
日本では平安時代から灯籠や提灯の燃料などとして使われていましたが、
近年ではその「畑の魚」とも呼ばれる豊富な栄養価が注目され、
食用油などとして人気が高まっています。
  • 葉 葉
    機能性成分が豊富に含まれる! 機能性成分が豊富に含まれる!
    エゴマの葉には、ポリフェノールの仲間であるロズマリン酸やクロロフィル、βカロテン、ビタミンCなど、抗酸化作用や抗炎症作用をもつ(身体の免疫力を高める)とされる機能性成分が豊富に含まれています。
  • 実 実
    プチプチ食感がたまらない!料理のアクセントにも。 プチプチ食感がたまらない!料理のアクセントにも。
    エゴマの実は生でも食べられますが、炒ることでより香ばしさが増し、プチプチとした食感を楽しめます。ただし、加熱しすぎると栄養分が破壊されてしまうので、炒るときは100度以上にならないように弱火でじっくり炒ります。触って熱いなと手をはなしたくなる程度が目安です。粗熱を取って保存します。一度にたくさん炒って保存しておけば、すぐに使えて便利です。
  • エゴマ油 エゴマ油
    どんな料理にも合わせやすい!ダイエットにも効果的? どんな料理にも合わせやすい!ダイエットにも効果的?
    エゴマ油は、クセのある味やにおいがないため、どんな料理にかけてもおいしくいただけます。また、必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸のひとつ、αリノレン酸を豊富に含みます。αリノレン酸には、血液をサラサラにする効果があり、脂肪の蓄積も抑えてくれるので、ダイエット効果も期待できます。

富山市の地域ブランド「富山えごま」 富山市の地域ブランド「富山えごま」

富山えごま
富山市では県内で栽培されたエゴマ等を使った商品を「富山えごま」ブランドとして、特産化を目指した取り組みを行っています。
県内の皆さまはもちろん、全国の方へ向けた普及を進めています。

エゴマを使った商品 エゴマを使った商品一覧

  • えごまの葉っぱのおかずみそ
    製造者 福島 恵美
    お問い合わせ 0765-72-0393
    主な販売場所 JAみな穂あいさい広場、いきいき富山館、
    黒部市地域観光ギャラリーのわまーと、他
    にゅうぜんで育った「えごまの葉っぱ」、にゅうぜんで作った「無添加おみそ」、2つが出会って生まれました。ごはんのおともに、野菜にのっけて、カラダに優しく、ちょっぴり懐かしい美味しさをぜひお楽しみください。
    https://www.facebook.com/egoma.no.megumi/
  • えごま油
    製造者 福島 田島 哲夫
    お問い合わせ 0763-32-8283
    主な販売場所 道の駅となみ野の郷、ヨッテカーレ城端、他
    農薬、化学肥料不使用で栽培したえごまの実を厳選し、えごまの実本来の天然成分(ミネラルや栄養素等)をなるべく損なわないように、一滴一滴手搾りで搾りました。αリノレン酸は熱に弱いので、加熱せず料理のトッピングとして後がけすると栄養も失われず風味豊かになります。
  • ソフト黒とろろ昆布ふりかけ〈富山産えごま入り〉
    製造元 (株)四十物昆布
    お問い合わせ 0765–57-0321
    主な販売場所 ととやま、有磯海SA、日本橋とやま館等
    程よい塩味の黒とろろ昆布に、エゴマを合わせたふりかけです。
    http://www.aimono.com/

INTERVIEW

富山のエゴマ生産者の方に
インタビューを行いました。
エゴマ生産者
福島恵美さん
生産者のこだわり 生産者のこだわり
それぞれの部位が持つ魅力を、
余すことなく使える作物。
「実はエゴマって、葉、実、油、枝にいたるまで、捨てるところがまったく無い作物なんですよ。」と福島さん。
エゴマは実を絞ってつくられる油が有名ですが、なんと、葉や実をそのまま食べることもできます。また、枝は爽やかな香りがするため、入浴剤などに利用されることもあるそうです。
「栄養価が高いのも魅力なんですが、その中でも特に「αリノレン酸」が脳にすごく良い働きをしてくれて、血液をサラサラにしてくれるんです。」と福島さん。
エゴマ油に含まれる「αリノレン酸」は、人の身体の中ではつくることができず、食べ物からしか摂れない成分。脳を活性化させることで、腸もきれいになり、全身をキレイにしてくれます。
こだわりの栽培方法 こだわりの栽培方法
たくさん手間をかけることで、
食べる人に伝えられるものがある。
「栽培をはじめてから収穫が終わるまで、生育期間中は一切農薬を使わないよう心がけています。またエゴマが大きくなりすぎないよう、与える堆肥の量にも気をつけています。」と福島さん。
エゴマは土壌の環境にもよりますが、肥料をほとんど与えなくても成長してくれる作物。葉をつくるだけなら簡単なので、家庭でもプランターなどで気軽に栽培できます。
福島さんのように露地栽培で育てる場合は、やはりその日の天候などに合わせて管理しなければならないのが難しいところ。さらに、収量を確保するためには成長点を除去して脇芽を育てる、などといった手間のかかる作業も必要となります。
「家族に手伝ってもらうこともたくさんありますが、収穫したあとの大切な調整はほぼひとりで行います。ひとりでやるからこそこだわれる部分もありますし、伝えられる部分があると思っているので。」と福島さん。
福島さんは現在、約6.5aの畑での作業をほとんど一人で行っています。一人で行うのは大変な苦労がありますが、その分やりきった後の達成感は大きく、とてもやりがいを感じられるそうです。
生産者として
息子のアトピーがひどかった時、富山市でエゴマ普及のために活動をしていた田中美弥さんのブログを見て、エゴマがアレルギー改善に良いことを知りました。なかなか近くで手に入らなかったのですが、「手に入りにくかったら作ったらいい!」という言葉を目にしたのが栽培をはじめたきっかけです。また夫の両親が農業をしていて、“畑がある”恵まれた環境にありました。
栽培を始めた当初は12株ほどしか育てていませんでしたが、多くの方に選んでいただけたおかげで、今では約6.5aの面積で栽培しています。栽培したエゴマを使って、自ら企画した商品も販売しているのですが、「えごまの葉っぱのおかずみそ」をご購入いただいた方から、「疲れて何もつくる気がないときに使えるから、すごい重宝しとる。」と言葉をいただけたときはすごく嬉しかったです。
最近はエゴマの認知度も高くなりつつあるので、あとは手軽に作って食べてもらうというのが、次のステップではないかなと考えています。私たちだけでは生産が追いつかないので(笑)。エゴマは葉っぱを収穫するだけなら、プランターで2株からでも簡単に栽培できる作物です。なので、それぞれの家で育てている身近な作物として広がっていき、富山ではエゴマは買うものではなく、つくるものだというイメージがつくと面白いかなと思います。」
「えごまの葉っぱのおかずみそ」を一緒に企画・商品化した県や町やJAの職員さん・入善高校農業科の生徒さん、たくさんの人にお世話になりました。今こうやって“栽培から食卓まで”エゴマを広めるために動けているのは、家族をはじめお世話になった方々がいるからです。その感謝の気持ちを忘れず、これからも富山でエゴマを盛り上げていけたらと思います。」
今回のインタビューを通じて、福島さんをはじめとした生産者の方々や、レシピ開発者の皆さん、富山市の方々による、エゴマの普及のためのさまざまな取り組みを知ることができました。

どこを食べても栄養満点なエゴマの力をおいしくとりいれることができる商品やレシピの数々。
あなたもぜひ試してみませんか?
協力・写真提供 富山市